ラングラーはクライスラー・ジープが1987年から販売しているSUVです。
ラングラーはアメリカらしい無骨なデザインと悪路も難なく走り抜ける走行性能の高さからザ・SUVとも呼べる車で、燃費の悪さもなんのその多くの人を惹きつける車です。
ラングラーの原型は第二次世界大戦中の1941年に軍用偵察車として開発されたウィリスジープで、この車が戦争の終了後民間車として解放・改良されていき現在ラングラーとして世界中に普及しています。
ラングラーは国内でも人気が高くカスタムパーツも数多く販売されていることから、購入後自分好みの一台に仕上げていく楽しみをもてる車といえるでしょう。
ラングラーの名前の由来はアメリカ英語のカウボーイ(一般英語では口論したり言い争っている人)です。
悪路でもどんどん突き進むラングラーは荒野で力強く生きるカウボーイのイメージにピッタリといえるでしょう。
なおラングラーは1996年、2007年、2018年にフルモデルチェンジを行っており、現在販売されている車両は4代目モデルとなります。(初代モデルのラングラーは市場に出回っている中古車台数がわずかですので割愛します。)
以下ではラングラーの型式やグレード、簡単なスペックなど基本情報を説明したあとで、型式ごとの維持費の目安、中古車価格帯を紹介していきます。
目次
2代目 TJ系ラングラー(1996-2007)
2代目 TJ系ラングラーの基本情報
2代目ラングラーは1996年のフルモデルチェンジに伴い登場し、型式に共通するTJという頭文字から通称TJ系と呼ばれています。
2代目 TJ系ラングラーの型式
2代目ラングラーの型式はTJ40S、TJ40Hの2種類です。
それぞれの型式は以下のとおりボディタイプによって区分されています。
型式 | ボディタイプ |
---|---|
TJ40S | ソフトトップ |
TJ40H | ハードトップ |
2代目 TJ系ラングラーのグレード
2代目ラングラーの主なグレード構成は以下のとおりです。
グレード | TJ40S | TJ40H | ||
---|---|---|---|---|
1996.11-2001.10 | 2001.11-2007.2 | 1996.11-2001.10 | 2001.11-2007.2 | |
標準 | スポーツ ソフトトップ | スポーツ | スポーツ ハードトップ | – |
上級 | サハラ ソフトトップ | サハラ | サハラ ハードトップ |
2代目 TJ系ラングラーのスペック
2代目ラングラーのスペックは以下のとおりです。
項目 | 型式 |
---|---|
TJ40S TJ40H |
|
エンジン | ガソリン |
排気量 | 4000cc |
駆動方式 | 4WD |
ターボ | 無 |
使用燃料 | レギュラー |
車両重量 | 1530〜1630kg |
想定実燃費 | 5.4km/L |
2代目 TJ系ラングラーの維持費の目安
2代目ラングラーの維持費※は年間400,675円(月あたり約33,400円)が目安となります。
維持費はすべて1年間の費用として算出しています。
また重量税と自賠責の支払いは車検と同時に行いますので、重量税、車検費用、自賠責は2年に1回の車検の際に発生する費用を1年分に按分した金額になります。
- 自動車税
自動車税は排気量によって異なりますが、2代目ラングラーはすべて同じ課税クラス(3500〜4000cc)に該当します。
また2代目ラングラーは新車登録後すでに13年以上が経過していることから、環境負荷の観点から自動車税が約15%増額されます。型式 税額(13年経過) TJ40S
TJ40H76,400円 - 重量税
重量税は車両重量によって異なりますが、2代目ラングラーはすべて同じ課税クラス(1500〜2000kg)に該当します。
また2代目ラングラーは新車登録後すでに13年以上が経過していることから、環境負荷の観点から重量税が約40%増額され、18年が経過した車両についてはさらに約10%増額されますが、維持費は13年経過車両をもとに算出しています。型式 税額(13年経過) 18年経過 TJ40S
TJ40H22,800円 25,200円 - 車検費用
車検代行料金、一般消耗品の交換費用などを含め車検費用を50,000円としています。 - 自賠責
2代目ラングラーは自家用乗用車に該当しますので、自賠責の金額は10,775円となります。 - 燃料代
年間10,000km走行、レギュラー1Lあたり130円を前提条件として、基本情報で説明した型式ごとの使用燃料と想定実燃費をもとに燃料代を算出しています。型式 燃料代 TJ40S
TJ40H240,700円
任意保険料は加入者の年齢やフリート等級などによって大きく変動するため維持費の目安から外しています。
ご参考までに、任意保険料は型式ごとの保険支払状況に基づいて毎年料率クラスを算出しており、損害保険料率算出機構の定める2021年の2代目ラングラーの型式別料率クラス※は以下のとおりとなります。
補償内容 | 料率クラス | |
---|---|---|
TJ40S | TJ40H | |
対人賠償責任保険 | 11 | 11 |
対物賠償責任保険 | 10 | 10 |
搭乗者傷害保険 | 5 | 5 |
車両保険 | 4 | 6 |
ほとんどの保険会社がこの料率クラスをもとに保険料を決定していますが、具体的な算出方法は各社に委ねられているため会社によって保険料は異なります。
複数の保険会社の保険料を比較したい場合は無料の一括見積もりサービスを活用しましょう。
2代目 TJ系ラングラーの中古車価格帯
2代目ラングラーの中古車価格帯は以下のとおりです。
年式 | 中古車価格帯(車両価格) |
---|---|
TJ40S TJ40H |
|
1996年 〜 2007年 |
60〜270万円 |
3代目 JK系ラングラー(2007-2018)
3代目 JK系ラングラーの基本情報
3代目ラングラーは2007年のフルモデルチェンジに伴い登場し、型式に共通するJKという頭文字から通称JK系と呼ばれています。
3代目 JK系ラングラーの型式
3代目ラングラーの型式はJK38S、JK38L、JK36S、JK36L、JK36LRの5種類です。
それぞれの型式は以下のとおり排気量や年式、ドア数によって区分されており、JK38L、JK36L、JK36LRはラングラーアンリミテッドと呼ばれるモデルとなります。
型式 | 排気量 | 年式 | ドア数 |
---|---|---|---|
JK38S | 3800cc | 2007.3-2011.12 | 3ドア |
JK38L | 5ドア | ||
JK36S | 3600cc | 2012.1-2018.10 | 3ドア |
JK36L | 5ドア | ||
JK36LR | 2013.8-2018.10 |
3代目 JK系ラングラーのグレード
3代目ラングラーの主なグレード構成は以下のとおりです。
グレード | JK38S | JK38L | JK36S | JK36L | JK36LR |
---|---|---|---|---|---|
標準 | スポーツ | – | スポーツ | ||
上級 | サハラ | ||||
スポーツ | ルビコン | – |
3代目 JK系ラングラーのスペック
3代目ラングラーのスペックは以下のとおりです。
項目 | 型式 | |
---|---|---|
JK38S JK38L |
JK36S JK36L JK36LR |
|
エンジン | ガソリン | |
排気量 | 3800cc | 3600cc |
駆動方式 | 4WD | |
ターボ | 無 | |
使用燃料 | ハイオク | レギュラー |
車両重量 | 1770〜1880kg | 1860〜1870kg |
想定実燃費 | 6.2km/L | 6.7km/L |
3代目 JK系ラングラーの維持費の目安
3代目ラングラーの維持費※は型式によって異なり、年間337,675〜369,475円(月あたり約28,100〜30,800円)が目安となります。
- JK38S/JK38L型ラングラー
→369,475円/年(約30,800円/月) - JK36S/JK36L/JK36LR型ラングラー
→337,675円/年(約28,100円/月)
維持費はすべて1年間の費用として算出しています。
また重量税と自賠責の支払いは車検と同時に行いますので、重量税、車検費用、自賠責は2年に1回の車検の際に発生する費用を1年分に按分した金額になります。
- 自動車税
自動車税は排気量によって異なりますが、3代目ラングラーはすべて同じ課税クラス(3500〜4000cc)に該当します。
また環境負荷の観点から新車登録後13年が経過した3代目ラングラーの自動車税は約15%増額されますが、維持費は標準税額をもとに算出しています。型式 標準税額 13年経過 JK38S
JK38L66,500円 76,400円 JK36S
JK36L
JK36LR - 重量税
重量税は車両重量によって異なりますが、3代目ラングラーはすべて同じ課税クラス(1500〜2000kg)に該当します。
また環境負荷の観点から新車登録後13年が経過した3代目ラングラーの重量税は約40%増額されますが、維持費は標準税額をもとに算出しています。型式 標準税額 13年経過 JK38S
JK38L16,400円 22,800円 JK36S
JK36L
JK36LR - 車検費用
車検代行料金、一般消耗品の交換費用などを含め車検費用を50,000円としています。 - 自賠責
3代目ラングラーは自家用乗用車に該当しますので、自賠責の金額は10,775円となります。 - 燃料代
年間10,000km走行、レギュラー1Lあたり130円、ハイオク1Lあたり140円を前提条件として、基本情報で説明した型式ごとの使用燃料と想定実燃費をもとに燃料代を算出しています。型式 燃料代 JK38S
JK38L225,800円 JK36S
JK36L
JK36LR194,000円
任意保険料は加入者の年齢やフリート等級などによって大きく変動するため維持費の目安から外しています。
ご参考までに、任意保険料は型式ごとの保険支払状況に基づいて毎年料率クラスを算出しており、損害保険料率算出機構の定める2021年の3代目ラングラーの型式別料率クラス※は以下のとおりとなります。
補償内容 | 料率クラス | ||||
---|---|---|---|---|---|
JK38S | JK38L | JK36S | JK36L | JK36LR | |
対人賠償責任保険 | 12 | 10 | 11 | 11 | 10 |
対物賠償責任保険 | 10 | 14 | 11 | 13 | 14 |
搭乗者傷害保険 | 7 | 8 | 7 | 7 | 7 |
車両保険 | 7 | 7 | 5 | 7 | 10 |
ほとんどの保険会社がこの料率クラスをもとに保険料を決定していますが、具体的な算出方法は各社に委ねられているため会社によって保険料は異なります。
複数の保険会社の保険料を比較したい場合は無料の一括見積もりサービスを活用しましょう。
3代目 JK系ラングラーの中古車価格帯
3代目ラングラーの型式別の中古車価格帯は以下のとおりです。
年式 | 中古車価格帯(車両価格) | |
---|---|---|
JK38S JK38L |
JK36S JK36L JK36LR |
|
2007年 | 140〜295万円 | |
2008年 | 140〜385万円 | |
2009年 | 170〜280万円 | |
2010年 | 220〜345万円 | |
2011年 | 180〜395万円 | |
2012年 | 190〜425万円 | |
2013年 | 200〜455万円 | |
2014年 | 255〜575万円 | |
2015年 | 290〜515万円 | |
2016年 | 290〜695万円 | |
2017年 | 330〜695万円 | |
2018年 | 340〜725万円 |
4代目 JL系ラングラー(2018-)
4代目 JL系ラングラーの基本情報
4代目ラングラーは2018年のフルモデルチェンジに伴い登場し、型式に共通するJLという頭文字から通称JL系と呼ばれています。
4代目 JL系ラングラーの型式
4代目ラングラーの型式はJL20L、JL36S、JL36Lの3種類です。
それぞれの型式は以下のとおり排気量やドア数によって区分されており、JL20L、JL36Lはラングラーアンリミテッドと呼ばれるモデルとなります。
型式 | 排気量 | ドア数 |
---|---|---|
JL20L | 2000cc | 5ドア |
JL36S | 3600cc | 3ドア |
JL36L | 5ドア |
4代目 JL系ラングラーのグレード
4代目ラングラーの主なグレード構成は以下のとおりです。
グレード | JL20L | JL36S | JL36L |
---|---|---|---|
標準 | スポーツ | ||
上級 | サハラ | – | サハラ |
スポーツ | – | ルビコン |
4代目 JL系ラングラーのスペック
4代目ラングラーのスペックは以下のとおりです。
項目 | 型式 | |
---|---|---|
JL20L | JL36S JL36L |
|
エンジン | ガソリン | |
排気量 | 2000cc | 3600cc |
駆動方式 | 4WD | |
ターボ | 有 | 無 |
使用燃料 | レギュラー | |
車両重量 | 1950〜1960kg | 1830〜2050kg |
想定実燃費 | 8.3km/L | 6.9km/L |
4代目 JL系ラングラーの維持費の目安
4代目ラングラーの維持費※は型式によって異なり、年間269,775〜331,075円(月あたり約22,500〜27,600円)が目安となります。
- JL20L型ラングラー
→269,775円/年(約22,500円/月) - JL36S/JL36L型ラングラー
→331,075円/年(約27,600円/月)
維持費はすべて1年間の費用として算出しています。
また重量税と自賠責の支払いは車検と同時に行いますので、重量税、車検費用、自賠責は2年に1回の車検の際に発生する費用を1年分に按分した金額になります。
- 自動車税
自動車税は排気量によって異なります。
JL20L型ラングラーは1500〜2000ccの課税クラス、JL36S/JL36L型ラングラーは3500〜4000ccの課税クラスに該当します。
また自動車税制改正により2019年10月1日以降に新車登録された4代目ラングラーの自動車税は減額されるため、維持費は新税額をもとに算出しています。(2019年9月30日以前に新車登録された4代目ラングラーには旧税額が適用されます。)型式 新税額(2019/10/1以降) 旧税額 JL20L 36,000円 39,500円 JL36S
JL36L65,500円 66,500円 - 重量税
重量税は車両重量によって異なります。
JL20L型ラングラーは1500〜2000kgの課税クラス、JL36S/JL36L型ラングラーはグレードにより1500〜2000kgと2000〜2500kgの課税クラスが混在しています。
グレードにより複数の課税クラスが混在するJL36S/JL36L型ラングラーについては2000kg以下のグレードをもとに維持費を算出しています。型式 税額 JL20L 16,400円 JL36S
JL36L2000kg以下:16,400円
2000kg超:20,500円 - 車検費用
車検代行料金、一般消耗品の交換費用などを含め車検費用を50,000円としています。 - 自賠責
4代目ラングラーは自家用乗用車に該当しますので、自賠責の金額は10,775円となります。 - 燃料代
年間10,000km走行、レギュラー1Lあたり130円を前提条件として、基本情報で説明した型式ごとの使用燃料と想定実燃費をもとに燃料代を算出しています。型式 燃料代 JL20L 156,600円 JL36S
JL36L188,400円
任意保険料は加入者の年齢やフリート等級などによって大きく変動するため維持費の目安から外しています。
ご参考までに、任意保険料は型式ごとの保険支払状況に基づいて毎年料率クラスを算出しており、損害保険料率算出機構の定める2021年の4代目ラングラーの型式別料率クラス※は以下のとおりとなります。
補償内容 | 料率クラス | ||
---|---|---|---|
JL20L | JL36S | JL36L | |
対人賠償責任保険 | 7 | 11 | 11 |
対物賠償責任保険 | 9 | 8 | 9 |
搭乗者傷害保険 | 7 | 7 | 7 |
車両保険 | 11 | 6 | 7 |
ほとんどの保険会社がこの料率クラスをもとに保険料を決定していますが、具体的な算出方法は各社に委ねられているため会社によって保険料は異なります。
複数の保険会社の保険料を比較したい場合は無料の一括見積もりサービスを活用しましょう。
4代目 JL系ラングラーの中古車価格帯
4代目ラングラーの型式別の中古車価格帯は以下のとおりです。
なおJL20L型ラングラーは市場に流通する中古車が少ないため、全年式をとおした中古車価格帯としています。
年式 | 中古車価格帯(車両価格) | |
---|---|---|
JL20L | JL36S JL36L |
|
2018年 | 500〜705万円 | 500〜675万円 |
2019年 | 460〜685万円 | |
2020年 | 460〜895万円 |
ラングラーのライバル車
ラングラーとよく比較されるライバル車としては、トヨタのFJクルーザーやランドクルーザーなどが挙げられます。