日産から販売されているSUVのエクストレイルですが、エクストレイルに関する税金としてどのようなものが、どれくらいの金額課税されるのでしょうか。
単にエクストレイルといっても複数のモデルが存在し、対象となるモデルや年式によって税額が変わることもあるため分かりづらいと困る方も多くいらっしゃるかと思います。
エクストレイルは2000年に販売を開始、現在まで2回のフルモデルチェンジを実施しており現在販売されているエクストレイルは3代目となりますので、エクストレイルは大きく以下3つのモデルに分けることができます。
モデル | 通称 | 販売時期 |
---|---|---|
初代 | T30系 | 2000年10月〜2007年7月 |
2代目 | T31系 | 2007年8月〜2013年11月 |
3代目 | T32系 | 2013年12月〜 |
このページではエクストレイルに対して課税される税金の種類を解説した後、それぞれの税金についてエクストレイルのモデルごとに課税される具体的な税額を紹介していきます。
目次
エクストレイルの税金の種類
エクストレイルにかかる税金の種類としては『自動車税』、『重量税』、『環境性能割』、『消費税』、『ガソリン税・軽油引取税・石油税』が挙げられます。
それぞれの税金の概要と納付のタイミングは以下のとおりです。
税種 | 概要 | 納付時期 |
---|---|---|
自動車税 | 車の排気量に応じて毎年4月1日時点の車の所有者に対して課税される税金 | 毎年5月 |
重量税 | 車の重量に応じて課税される税金 | 車検時 |
環境性能割 | 車両価格に対して課税される税金 | 新車・中古車購入時 |
消費税 | 車両価格やガソリン・軽油価格、車検代行手数料などに対して課税される税金 | 新車・中古車購入時 ガソリン・軽油給油時 車検時 等 |
ガソリン税 軽油引取税 石油税 |
ガソリン・軽油に対して課税される税金 | ガソリン・軽油給油時 |
このうち『消費税』や『ガソリン税・軽油引取税・石油税』については車種による違いがなく、また税込の総額表示が義務付けられている性質の税金ですのでこの記事では割愛し、以下ではエクストレイルの『自動車税』、『重量税』、『環境性能割』について解説していきます。
エクストレイルの自動車税の金額
自動車税は排気量に応じて課税され、毎年5月に納付します。
また自動車税制の改正に伴い、2019年10月以降に新車登録されたエクストレイルの自動車税は減額され、新車登録後13年以上が経過したエクストレイルについては自動車税が増額されます。
したがって、T30系エクストレイルの自動車税は45,400円、T31系エクストレイルの自動車税は39,500〜51,700円、T32系エクストレイルの自動車税は36,000〜39,500円となります。
モデル 通称 |
排気量 | 自動車税区分 | 2019年10月以降登録車 | 2019年9月以前登録車 | |
---|---|---|---|---|---|
標準税額 | 13年経過 | ||||
初代 T30系 |
2000cc | 1501〜2000cc | – | – | 45,400円 |
2代目 T31系 |
2000〜2500cc | 1501〜2000cc 2001〜2500cc |
39,500円 45,000円 |
45,400円 51,700円 |
|
3代目 T32系 |
2000cc | 1501〜2000cc | 36,000円 | 39,500円 | – |
T32系エクストレイルを新車で購入した場合、グリーン化特例により購入翌年の自動車税に限り50%(18,000円)減税されます。 |
エクストレイルの重量税の金額
重量税は車両重量に応じて課税され、毎車検時に納付します。
また新車登録後一定期間(13年/18年)が経過したエクストレイルについては重量税が増額されます。
なお『ディーゼルエンジンを搭載したT31系エクストレイル』と『ハイブリッドエンジンを搭載したT32系エクストレイル』はエコカーに認定されているため、重量税が軽減され年数経過による重量税の増額もありません。
したがって、T30系エクストレイルの重量税は34,200〜50,400円、T31系エクストレイルの重量税は20,000〜45,600円、T32系エクストレイルの重量税は20,000〜32,800円となります。
モデル 通称 |
車両重量 | 重量税区分 | エコカー | エコカー以外 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
標準税額 | 13年経過 | 18年経過 | ||||
初代 T30系 |
1340〜1510kg | 1001〜1500kg 1501〜2000kg |
– | – | 34,200円 45,600円 |
37,800円 50,400円 |
2代目 T31系 |
1430〜1710kg | 1001〜1500kg 1501〜2000kg |
– 20,000円 |
24,600円 32,800円 |
34,200円 45,600円 |
– |
3代目 T32系 |
1440〜1660kg | 1001〜1500kg 1501〜2000kg |
– 20,000円 |
24,600円 32,800円 |
– |
上記の金額は継続車検時に納付する2年分の重量税です。(初回車検時に限り3年分の重量税の納付が必要となります。) なおハイブリッド仕様のT32系エクストレイルを新車で購入した場合、エコカー減税により初回車検時の重量税に限り25%(7,500円)減税されます。 |
エクストレイルの環境性能割(旧自動車取得税)の金額
環境性能割は車両価格や燃費性能に応じて課税され、新車や中古車の購入時に納付します。
環境性能割では、車の取得価額に対し環境性能に応じて①0%(非課税)、②1%、③2%、④3%のいずれかの税率を乗じた金額を納付しますので、以下のとおりハイブリッド仕様のT32系エクストレイル+すべてのT30系/T31系エクストレイルの環境性能割は非課税(0%)、ガソリン仕様のT32系エクストレイルは環境性能割として取得価額の2%(2021年4月以降は3%)の納付が必要となります。
モデル 通称 |
エンジン | 税率 |
---|---|---|
初代 T30系 |
– | 0%(非課税) |
2代目 T31系 |
||
3代目 T32系 |
ガソリン | 取得価額の2% |
ハイブリッド | 0%(非課税) |
ガソリン仕様のT32系エクストレイルについても、一部の取得価額が50万円に満たない車両は非課税となります。 |
新車のエクストレイルの環境性能割
新車については車両価格にオプション相当額(いずれも税抜価格)を足して0.9を乗じた金額を取得価額とします。
- 現行のハイブリッドエンジンを搭載したT32系エクストレイルについては燃費性能が一定基準に達しているため環境性能割は非課税となります。
- 現行のガソリンエンジンを搭載したT32系エクストレイルについては平成32年度燃費基準に達していませんので、環境性能割として取得価額×2%(2021年4月以降は3%)の金額の納付が必要となります。
T32系エクストレイル(ハイブリッドを除く新車)の環境性能割の計算例
購入グレード:20Xi Vセレクション(4WD・2列シート)
追加オプション:インテリジェントパーキングアシスト(駐車支援システム)+NissanConnectナビゲーションシステム+インテリジェントDA(ふらつき警報)
2,960,000(税抜車両価格)+246,000(税抜オプション価格)=3,206,000
3,206,000×0.9=2,885,000(取得価額・千円未満切捨て)
2,885,000×0.02=57,700
上記の計算例においては、ガソリン仕様のT32系エクストレイルの環境性能割として57,700円の納付が必要となります。
中古車のエクストレイルの環境性能割
中古車については課税標準基準額に残価率を乗じた金額を取得価額とし、取得価額が50万円に満たない場合は非課税となります。
- 新車登録後7年以上が経過したエクストレイルについては残価率が0になりますので、販売終了後すでに7年以上が経過しているT30系/T31系エクストレイルについては取得価額が0になるため環境性能割は非課税となります。
- 新車登録後7年が経過していないエクストレイルについては、上述したとおりハイブリッド仕様のT32系エクストレイルは燃費性能が一定基準に達しているため環境性能割が非課税に、ガソリン仕様のT32系エクストレイルは平成32年度燃費基準に達していないため取得価額(課税標準基準額(新車価格の約90%)×残価率)の2%(2021年4月以降は3%)の金額の納付が必要となります。
なお環境性能割の制度概要や税率・残価率の詳細、納付方法等については別記事にて解説していますので、気になる方はチェックしてみてください。
エクストレイルの税金まとめ
エクストレイルのモデルごとの税金(自動車税、重量税、環境性能割)をまとめると以下のとおりとなります。
モデル 通称 |
自動車税 (毎年5月) |
重量税 (毎車検時) |
環境性能割 (車両購入時) |
---|---|---|---|
初代 T30系 |
45,400円 | 34,200〜50,400円 | 0円(非課税) |
2代目 T31系 |
39,500〜51,700円 | 20,000〜45,600円 | |
3代目 T32系 |
36,000〜39,500円 | 20,000〜32,800円 | ハイブリッド車・・・0円(非課税) ガソリン車・・・取得価額の2%(2021年4月以降は3%) |
エコカーに該当するディーゼル仕様のT31系エクストレイルは重量税が、ハイブリッド仕様のT32系エクストレイルは重量税と環境性能割がそれぞれ軽減され、税金面で優遇される結果となりました。
また年式や排気量、車両重量によってもエクストレイルの税金は変わってきますのでご留意ください。
なお、当サイトでは自動車税や重量税を含めたエクストレイルを所有した場合の維持費についてもまとめていますので、気になる方はチェックしてみてください。