トールはダイハツが2016年から販売しているトールワゴンタイプのコンパクトカーです。
トールはコンパクトなボディサイズと全高の高さを活かし、軽自動車と同等の取り回しと快適で広々とした室内空間を同時に実現した車として登場し、驚くほど広いというほどではありませんがファミリーカーとして使用されるユーザーも多く、小回りの良さと室内空間の広さをちょうどいい配分でバランスをとった車です。
外観ではメッキパーツが特徴的な流れるようなデザインを採用し、トールワゴン特有の野暮ったさを感じさせない凛々しいフロントフェイスなどが特徴的なデザインは、2017年のグッドデザイン賞を受賞するなど高い評価を受けています。
またトールの派生モデルとしてダイハツがOEM供給を行いトヨタからルーミーやタンクが販売されています。
トールはアルファベット表記で「THOR」、北欧神話に登場する雷神に由来し力強く頼りがいのある車になってほしいという想いを込めて命名され、似た発音で背の高さを意味する「TALL」ともかけられていて、聞いただけで車両の形が思い浮かぶようなトールワゴンに相応しい名前となっています。
なおトールは販売開始から現在までフルモデルチェンジを行っていませんので、現在販売中の車両は初代モデルとなります。
以下ではトールの型式やグレード、簡単なスペックなど基本情報を説明したあとで、型式ごとの維持費の目安、中古車価格帯を紹介していきます。
初代トール(2016-)
初代トールの基本情報
初代トールの型式
初代トールの型式はM900S、M910Sの2種類です。
それぞれの型式は以下のとおり駆動方式によって区分されています。
型式 | 駆動方式 |
---|---|
M900S | 2WD |
M910S | 4WD |
初代トールのグレード
初代トールの主なグレード構成は以下のとおりです。
グレード | M900S | M910S |
---|---|---|
標準 | X X SAⅡ X SAⅢ |
|
上級 | G G SAⅡ G SAⅢ カスタムG カスタムG SAⅡ カスタムG SAⅢ |
|
ターボ | G ターボ SAⅡ G ターボ SAⅢ カスタムG ターボ SAⅡ カスタムG ターボ SAⅢ |
– |
初代トールのスペック
初代トールのスペックは以下のとおりです。
項目 | 型式 | |
---|---|---|
M900S | M910S | |
エンジン | ガソリン | |
排気量 | 1000cc | |
駆動方式 | 2WD | 4WD |
ターボ | 混在 | 無 |
使用燃料 | レギュラー | |
車両重量 | 1070〜1100kg | 1130kg |
想定実燃費 | 15.4km/L | 13.7km/L |
初代トールの維持費の目安
初代トールの維持費※は型式によって異なり、年間177,675~188,175円(月あたり約14,800~15,700円)が目安となります。
- M900S型トール
→177,675円/年(約14,800円/月) - M910S型トール
→188,175円/年(約15,700円/月)
維持費はすべて1年間の費用として算出しています。
また重量税と自賠責の支払いは車検と同時に行いますので、重量税、車検費用、自賠責は2年に1回の車検の際に発生する費用を1年分に按分した金額になります。
- 自動車税
自動車税は排気量によって異なりますが、初代トールは660〜1000ccの課税クラスに該当します。
また自動車税制改正により2019年10月1日以降に新車登録された初代トールの自動車税は減額されるため、維持費は新税額をもとに算出しています。(2019年9月30日以前に新車登録された初代トールには旧税額が適用されます。)型式 新税額(2019/10/1以降) 旧税額 M900S 25,000円 29,500円 M910S - 重量税
重量税は車両重量によって異なりますが、初代トールは1000〜1500kgの課税クラスに該当します。
また初代トールはエコカーに認定されていますので、重量税が軽減され7,500円となります。 - 車検費用
車検代行料金、一般消耗品の交換費用などを含め車検費用を50,000円としています。 - 自賠責
初代トールは自家用乗用車に該当しますので、自賠責の金額は10,775円となります。 - 燃料代
年間10,000km走行、レギュラー1Lあたり130円を前提条件として、基本情報で説明した型式ごとの使用燃料と想定実燃費をもとに燃料代を算出しています。型式 燃料代 M900S 84,400円 M910S 94,900円
任意保険料は加入者の年齢やフリート等級などによって大きく変動するため維持費の目安から外しています。
ご参考までに、任意保険料は型式ごとの保険支払状況に基づいて毎年料率クラスを算出しており、損害保険料率算出機構の定める2021年の初代トールの型式別料率クラス※は以下のとおりとなります。
補償内容 | 料率クラス | |
---|---|---|
M900S | M910S | |
対人賠償責任保険 | 5 | 7 |
対物賠償責任保険 | 3 | 3 |
搭乗者傷害保険 | 7 | 8 |
車両保険 | 6 | 5 |
ほとんどの保険会社がこの料率クラスをもとに保険料を決定していますが、具体的な算出方法は各社に委ねられているため会社によって保険料は異なります。
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初代トールの中古車価格帯
初代トールの型式別の中古車価格帯は以下のとおりです。
年式 | 中古車価格帯(車両価格) | |
---|---|---|
M900S | M910S | |
2016年 | 80〜175万円 | 105〜185万円 |
2017年 | ||
2018年 | 80〜180万円 | |
2019年 | 90〜195万円 | 125〜190万円 |
2020年 | 110〜245万円 | 140〜210万円 |
トールのライバル車
トールとよく比較されるライバル車としては、派生車のトヨタのルーミー・タンクのほか、スズキのソリオや日産のキューブなどが挙げられます。