プロボックスはトヨタがカローラバンの後継車として2002年から販売しているバンタイプの商用車です。
2002年にプロボックスの名称を冠したプロボックスバンとプロボックスワゴンの2車種の販売を開始、2013年にプロボックスワゴンが販売終了後、2014年のプロボックスバンのマイナーチェンジに合わせて車名をプロボックスに改めました。(プロボックスワゴンは市場に出回っている中古車台数がわずかなためこの記事では割愛しています。)
プロボックスの車名は英語のプロフェッショナルの略称のプロに、箱という意味のボックスを掛け合わせた造語で、たくさんの荷物を積載する商用バンにぴったりな名前となっています。
なおプロボックスは販売開始から現在までフルモデルチェンジを行っていませんので、現在販売中の車両は初代モデルとなります。
以下ではプロボックスの型式やグレード、簡単なスペックなど基本情報を説明したあとで、型式ごとの維持費の目安、中古車価格帯を紹介していきます。
初代プロボックス(2002-)
初代プロボックスの基本情報
初代プロボックスの型式
初代プロボックスの型式はNCP50V、NCP51V、NCP55V、NLP51V、NCP52V、NSP160V、NCP160V、NCP165V、NHP160Vの9種類です。
このうちNLP51V/NCP52V/NHP160V型プロボックスは市場の中古車台数がわずかなためこのページでは割愛します。
NCP50V/NCP51V/NCP55V/NSP160V/NCP160V/NCP165V型プロボックスの型式は以下のとおり排気量や駆動方式、販売年式やモデル名によって区分されています。
型式 | 排気量 | 駆動方式 | 販売年式 (モデル名) |
---|---|---|---|
NCP50V | 1300cc | 2WD | 2002.7-2014.8 (プロボックスバン) |
NCP51V | 1500cc | ||
NCP55V | 4WD | ||
NSP160V | 1300cc | 2WD | 2014.9- (プロボックス) |
NCP160V | 1500cc | ||
NCP165V | 4WD |
初代プロボックスのグレード
初代プロボックスの主なグレード構成は以下のとおりです。
グレード | NCP50V | NCP51V | NCP55V | NSP160V | NCP160V | NCP165V |
---|---|---|---|---|---|---|
廉価 | DX-J | – | DX-J | – | ||
標準 | DX DX コンフォートパッケージ |
DX DX コンフォート |
||||
上級 | GL | GL F |
初代プロボックスのスペック
初代プロボックスのスペックは以下のとおりです。
項目 | 型式 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
NCP50V | NCP51V | NCP55V | NSP160V | NCP160V | NCP165V | |
エンジン | ガソリン | |||||
排気量 | 1300cc | 1500cc | 1300cc | 1500cc | ||
駆動方式 | 2WD | 4WD | 2WD | 4WD | ||
ターボ | 無 | |||||
使用燃料 | レギュラー | |||||
最大積載量 | 400kg | |||||
車両総重量 | 1545〜1565kg | 1555〜1565kg | 1635〜1645kg | 1615kg | 1615kg | 1695kg |
想定実燃費 | 13.7km/L | 13.3km/L | 12.6km/L | 14.4km/L | 15.6km/L | 13.4km/L |
初代プロボックスの維持費の目安
初代プロボックスの維持費※は型式によって異なり、年間162,950~182,850円(月あたり約13,600~15,200円)が目安となります。
- NCP50V型プロボックス
→174,550円/年(約14,500円/月) - NCP51V型プロボックス
→177,350円/年(約14,800円/月) - NCP55V型プロボックス
→182,850円/年(約15,200円/月) - NSP160V型プロボックス
→169,950円/年(約14,200円/月) - NCP160V型プロボックス
→162,950円/年(約13,600円/月) - NCP165V型プロボックス
→176,650円/年(約14,700円/月)
維持費はすべて1年間の費用として算出しています。
また重量税と自賠責の支払いは車検と同時に行いますので、重量税、車検費用、自賠責は2年に1回の車検の際に発生する費用を1年分に按分した金額になります。
- 自動車税
自動車税は最大積載量によって異なりますが、初代プロボックスはすべて同じ課税クラス(1000kg以下)に該当します。
また、環境負荷の観点から新車登録後13年が経過した初代プロボックスの自動車税は10%増額されますが、維持費は標準税額をもとに算出しています。型式 標準税額 13年経過 NCP50V 8,000円 8,800円 NCP51V NCP55V NSP160V – NCP160V NCP165V - 重量税
重量税は車両総重量によって異なりますが、初代プロボックスはすべて同じ課税クラス(1000〜2000kg)に該当します。
また環境負荷の観点から新車登録後13年が経過した初代プロボックスの重量税は約25%増額され、18年が経過した場合はさらに約10%増額されますが、維持費は標準税額をもとに算出しています。型式 標準税額 13年経過 18年経過 NCP50V 6,600円 8,200円 8,800円 NCP51V NCP55V NSP160V – – NCP160V NCP165V - 車検費用
車検代行料金、一般消耗品の交換費用などを含め車検費用を50,000円としています。 - 自賠責
初代プロボックスは小型貨物車に該当しますので、自賠責の金額は15,050円(営業用登録の場合は19,310円)となります。 - 燃料代
年間10,000km走行、レギュラー1Lあたり130円を前提条件として、基本情報で説明した型式ごとの使用燃料と想定実燃費をもとに燃料代を算出しています。型式 燃料代 NCP50V 94,900円 NCP51V 97,700円 NCP55V 103,200円 NSP160V 90,300円 NCP160V 83,300円 NCP165V 97,000円
任意保険料は加入者の年齢やフリート等級などによって大きく変動するため維持費の目安から外しています。
ご参考までに、普通自動車の任意保険料については型式ごとの保険支払状況に基づいて損害保険料率算出機構が毎年料率クラスを算出していますが、初代プロボックスは貨物自動車に該当するため料率クラスの適用はありません。
したがって基本的に初代プロボックスについてはすべての型式で保険料は一律となりますが、具体的な算出方法は各社に委ねられているため会社によって保険料は異なります。
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初代プロボックスの中古車価格帯
初代プロボックスの型式別の中古車価格帯は以下のとおりです。
なおNCP50V/NCP51V/NCP55V型プロボックスは市場に流通する中古車が少ないため、それぞれ全年式をとおした中古車価格帯としています。
年式 | 中古車価格帯(車両価格) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
NCP50V | NCP51V | NCP55V | NSP160V | NCP160V | NCP165V | |
2002年 〜 2013年 |
15〜140万円 | 15〜145万円 | 20〜155万円 | – | – | – |
2014年 | 30〜105万円 | 35〜165万円 | 40〜155万円 | |||
2015年 | – | – | – | 35〜135万円 | ||
2016年 | 45〜135万円 | 45〜145万円 | 40〜135万円 | |||
2017年 | 50〜120万円 | 50〜105万円 | 60〜185万円 | |||
2018年 | 60〜115万円 | 65〜185万円 | ||||
2019年 | ||||||
2020年 |
プロボックスのライバル車
プロボックスとよく比較されるライバル車としては、姉妹車にあたるトヨタのサクシードなどが挙げられます。