MPVはマツダが1990年から2016年にかけて販売していたミドルサイズのミニバンです。
MPVは当時の世界的なミニバン需要の高まりを受け、先行して1988年にアメリカ市場に登場し、その2年後に国内で販売されることになりました。
2代目以降では両側スライドドアを採用し日常使いにおける利便性の向上を図るとともに、3代目登場時のキャッチコピー「スポーツカーの発想で、ミニバンを変える」が示すとおり、ミニバンでありながらトルクフルなエンジンを搭載、マツダが提唱する人馬一体の乗り心地を体現したスポーティなミニバンとして評価されています。
車名のMPVは英語でミニバンを指すMulti Purpose Vehicleの略語で、ロードスター同様に自動車のボディタイプを指す言葉をそのまま車名に使用した車となります。
なおMPVは1999年、2006年にフルモデルチェンジを行っており、最終モデルは3代目モデルとなります。(初代モデルのMPVは市場に出回っている中古車台数がわずかですので割愛させていただきます。)
以下ではMPVの型式やグレード、簡単なスペックなど基本情報を説明したあとで、型式ごとの維持費の目安、中古車価格帯を紹介していきます。
目次
2代目 LW系MPV(1999-2006)
2代目 LW系MPVの基本情報
2代目MPVは1999年に登場し、型式に共通する頭文字から通称LW系と呼ばれています。
2代目 LW系MPVの型式
2代目MPVの型式はLWEW、LW3W、LW5W、LWFWの4種類です。
このうちLWEW/LW5W/LWFW型MPVは市場の中古車台数がわずかなためこのページでは割愛します。
2代目 LW系MPVのグレード
2代目MPVの主なグレード構成は以下のとおりです。
グレード | LW3W |
---|---|
廉価 | B |
標準 | G |
上級 | VS |
スポーツ | スポーツ エアロリミックス |
2代目 LW系MPVのスペック
2代目MPVのスペックは以下のとおりです。
項目 | 型式 |
---|---|
LW3W | |
エンジン | ガソリン |
排気量 | 2300cc |
駆動方式 | 2WD or 4WD |
ターボ | 無 |
使用燃料 | レギュラー |
車両重量 | 1630〜1740kg |
想定実燃費 | 8.2km/L |
2代目 LW系MPVの維持費の目安
2代目MPVの維持費※は年間293,775円(月あたり約24,500円)が目安となります。
維持費はすべて1年間の費用として算出しています。
また重量税と自賠責の支払いは車検と同時に行いますので、重量税、車検費用、自賠責は2年に1回の車検の際に発生する費用を1年分に按分した金額になります。
- 自動車税
自動車税は排気量によって異なります。
LW3W型MPVは2000〜2500ccの課税クラスに該当します。
またLW3W型MPVはすべての年式で新車登録後13年以上が経過していますので、環境負荷の観点から自動車税が約15%増額されます。型式 税額(13年経過) LW3W 51,700円 - 重量税
重量税は車両重量によって異なりますが、LW3W型MPVは1500〜2000kgの課税クラスに該当します。
またLW3W型MPVはすべての年式で新車登録後13年以上が経過していますので、環境負荷の観点から重量税が約40%増額され、18年が経過する車両はさらに約10%増額されますが、維持費は13年経過車両をもとに算出しています。型式 税額(13年経過) 18年経過 LW3W 22,800円 25,200円 - 車検費用
車検代行料金、一般消耗品の交換費用などを含め車検費用を50,000円としています。 - 自賠責
2代目MPVは自家用乗用車に該当しますので、自賠責の金額は10,775円となります。 - 燃料代
年間10,000km走行、レギュラー1Lあたり130円を前提条件として、基本情報で説明した型式ごとの使用燃料と想定実燃費をもとに燃料代を算出しています。型式 燃料代 LW3W 158,500円
任意保険料は加入者の年齢やフリート等級などによって大きく変動するため維持費の目安から外しています。
ご参考までに、任意保険料は型式ごとの保険支払状況に基づいて毎年料率クラスを算出しており、損害保険料率算出機構の定める2021年の2代目MPVの型式別料率クラス※は以下のとおりとなります。
補償内容 | 料率クラス |
---|---|
LW3W | |
対人賠償責任保険 | 7 |
対物賠償責任保険 | 9 |
搭乗者傷害保険 | 9 |
車両保険 | 4 |
ほとんどの保険会社がこの料率クラスをもとに保険料を決定していますが、具体的な算出方法は各社に委ねられているため会社によって保険料は異なります。
複数の保険会社の保険料を比較したい場合は無料の一括見積もりサービスを活用しましょう。
2代目 LW系MPVの中古車価格帯
2代目MPV(LW3W型)の中古車価格帯は以下のとおりです。
年式 | 中古車価格帯(車両価格) |
---|---|
LW3W | |
1999年 〜 2006年 |
5〜45万円 |
3代目 LY系MPV(2006-2016)
3代目 LY系MPVの基本情報
3代目MPVは2006年に登場し、型式に使用されている頭文字から通称LY系と呼ばれています。
3代目 LY系MPVの型式
3代目MPVの型式はLY3P型のみです。
3代目 LY系MPVのグレード
3代目MPVの主なグレード構成は以下のとおりです。
グレード | LY3P | |
---|---|---|
2006.2-2007.12 | 2008.1-2016.3 | |
標準 | 23F | 23C |
上級 | 23C | – |
スポーツ | 23C スポーティパッケージ | 23S 23T 23S Lパッケージ 23T Lパッケージ |
3代目 LY系MPVのスペック
3代目MPVのスペックは以下のとおりです。
項目 | 型式 |
---|---|
LY3P | |
エンジン | ガソリン |
排気量 | 2300cc |
駆動方式 | 2WD or 4WD |
ターボ | 混在 |
使用燃料 | レギュラー or ハイオク |
車両重量 | 1720〜1950kg |
想定実燃費 | 8.4km/L |
3代目 LY系MPVの維持費の目安
3代目MPVの維持費※は年間276,975円(月あたり約23,100円)が目安となります。
維持費はすべて1年間の費用として算出しています。
また重量税と自賠責の支払いは車検と同時に行いますので、重量税、車検費用、自賠責は2年に1回の車検の際に発生する費用を1年分に按分した金額になります。
- 自動車税
自動車税は排気量によって異なります。
LY3P型MPVは2000〜2500ccの課税クラスに該当します。
また環境負荷の観点から新車登録後13年が経過したLY3P型MPVの自動車税は約15%増額されますが、維持費は標準税額をもとに算出しています。型式 標準税額 13年経過 LY3P 45,000円 51,700円 - 重量税
重量税は車両重量によって異なりますが、LY3P型MPVは1500〜2000kgの課税クラスに該当します。
また環境負荷の観点から新車登録後13年が経過したLY3P型MPVの重量税は約40%増額されますが、維持費は標準税額をもとに算出しています。型式 標準税額 13年経過 LY3P 16,400円 22,800円 - 車検費用
車検代行料金、一般消耗品の交換費用などを含め車検費用を50,000円としています。 - 自賠責
3代目MPVは自家用乗用車に該当しますので、自賠責の金額は10,775円となります。 - 燃料代
年間10,000km走行、レギュラー1Lあたり130円を前提条件として、基本情報で説明した型式ごとの使用燃料と想定実燃費をもとに燃料代を算出しています。(ターボエンジンを搭載したグレードの3代目MPVの使用燃料はハイオクとなります。)型式 燃料代 LY3P 154,800円
任意保険料は加入者の年齢やフリート等級などによって大きく変動するため維持費の目安から外しています。
ご参考までに、任意保険料は型式ごとの保険支払状況に基づいて毎年料率クラスを算出しており、損害保険料率算出機構の定める2021年の3代目MPVの型式別料率クラス※は以下のとおりとなります。
補償内容 | 料率クラス |
---|---|
LY3P | |
対人賠償責任保険 | 9 |
対物賠償責任保険 | 9 |
搭乗者傷害保険 | 2 |
車両保険 | 6 |
ほとんどの保険会社がこの料率クラスをもとに保険料を決定していますが、具体的な算出方法は各社に委ねられているため会社によって保険料は異なります。
複数の保険会社の保険料を比較したい場合は無料の一括見積もりサービスを活用しましょう。
3代目 LY系MPVの中古車価格帯
3代目MPV(LY3P型)の中古車価格帯は以下のとおりです。
年式 | 中古車価格帯(車両価格) |
---|---|
LY3P | |
2006年 | 10〜65万円 |
2007年 | 10〜75万円 |
2008年 | 10〜95万円 |
2009年 | 15〜80万円 |
2010年 | 25〜85万円 |
2011年 | 25〜85万円 |
2012年 | 30〜125万円 |
2013年 | 40〜155万円 |
2014年 | 65〜195万円 |
2015年 | |
2016年 | ー |
MPVのライバル車
MPVとよく比較されるライバル車としては、ホンダのオデッセイやトヨタのエスティマなどが挙げられます。