ビートはホンダが1991年から1996年にかけて販売していた軽のツーシーターオープンカーです。
ビートはMR(ミッドシップエンジン&後輪駆動)を採用した革新的な軽2シーターオープンとして登場し、MRの特徴である運動性能の高さから軽でありながら本格スポーツ走行を楽しめる車として話題になりました。
一方でオープンカー全体の販売台数の低迷や、1998年に実施された軽自動車規格変更に伴い普通自動車同様の安全衝突基準が採用されるなど、外部の影響によりやむなく販売終了となりましたが今なおコアなファンから愛される車です。
ビートの販売終了後ホンダでは長い間軽2シーターオープンを販売していませんでしたが、2015年からビートと同じくMR駆動を採用した軽2シーターオープンのS660を販売しています。
ビートは英語で高なる心臓の鼓動や音楽における強調されたリズムなどを指し、風を切って走るときめきや走る喜びを響かせる車になってほしいという想いを込めて名付けられています。
コンパクトで軽快な軽2シーターオープンの特質をうまく言い表した名前といえるでしょう。
なおビートは販売開始から販売終了までフルモデルチェンジを行っていませんので、販売モデルはひとつのみとなります。
以下ではビートの型式やグレード、簡単なスペックなど基本情報を説明したあとで、型式ごとの維持費の目安、中古車価格帯を紹介していきます。
ビート(1991-1996)
ビートの基本情報
ビートの型式
ビートの型式はPP1型のみです。
ビートのグレード
ビートのグレード構成は以下のとおりです。
グレード | PP1 |
---|---|
標準 | ベースグレード |
上級 | バージョンF バージョンC バージョンZ |
ビートのスペック
ビートのスペックは以下のとおりです。
項目 | 型式 |
---|---|
PP1 | |
エンジン | ガソリン |
排気量 | 660cc |
駆動方式 | 2WD |
ターボ | 無 |
使用燃料 | レギュラー |
想定実燃費 | 16.3km/L |
ビートの維持費の目安
ビートの維持費※は年間137,670円(月あたり約11,500円)が目安となります。
維持費はすべて1年間の費用として算出しています。
また重量税と自賠責の支払いは車検と同時に行いますので、重量税、車検費用、自賠責は2年に1回の車検の際に発生する費用を1年分に按分した金額になります。
- 自動車税
ビートは軽自動車ですのですべて同じ課税クラス(〜660cc)です。
またビートはすべての年式の車両で新車登録後13年以上経過していますので、環境負荷の関係で自動車税が約80%増額され12,900円となります。 - 重量税
軽自動車の重量税は車両重量の大小にかかわらず同じ課税クラスとなります。
またビートはすべての年式の車両で新車登録後18年以上経過していますので、環境負荷の関係で重量税が約30%増額され4,400円となります。 - 車検費用
車検代行料金、一般消耗品の交換費用などを含め車検費用を30,000円としています。 - 自賠責
ビートは軽自動車ですので、自賠責の金額は10,570円となります。 - 燃料代
年間10,000km走行、レギュラー1Lあたり130円を前提条件として、基本情報で説明した型式ごとの使用燃料と想定実燃費をもとに燃料代を算出しています。型式 燃料代 PP1 79,800円
任意保険料は加入者の年齢やフリート等級などによって大きく変動するため維持費の目安から外しています。
ご参考までに、任意保険料は型式ごとの保険支払状況に基づいて毎年料率クラスを算出しており、損害保険料率算出機構の定める2021年のビートの型式別料率クラス※は以下のとおりとなります。
補償内容 | 料率クラス |
---|---|
PP1 | |
対人賠償責任保険 | 1 |
対物賠償責任保険 | 1 |
搭乗者傷害保険 | 1 |
車両保険 | 1 |
ほとんどの保険会社がこの料率クラスをもとに保険料を決定していますが、具体的な算出方法は各社に委ねられているため会社によって保険料は異なります。
複数の保険会社の保険料を比較したい場合は無料の一括見積もりサービスを活用しましょう。
ビートの中古車価格帯
ビート(PP1型)の中古車価格帯は以下のとおりです。
年式 | 中古車価格帯(車両価格) |
---|---|
PP1 | |
1991年 | 30〜185万円 |
1992年 | 30〜240万円 |
1993年 | 40〜245万円 |
1994年 | |
1995年 | |
1996年 |
ビートのライバル車
ビートとよく比較されるライバル車としては、同時期に販売されていたスズキのカプチーノが挙げられます。